- オルカンは全世界約2,500銘柄に分散投資(2025年12月時点)
- 国別割合は、トップの米国が約3分の2で、2位の日本は約5%
- 日本企業の内訳は、トヨタ、三菱UFJ、日立、リクルートなどが組み入れられている
- 通貨も分散されており、為替リスクを抑えやすい設計
- 長期投資向きの安定感ある全世界株式ファンド
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」は、全世界の株式市場に幅広く分散投資できる代表的なインデックスファンドで、NISA制度でも1番人気です。
- オルカンを買っているけど、実際どこの国にどれくらい投資されているの?
- 日本のどんな企業が含まれる?
- どの通貨で保有している?
こうした疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
オルカンは『全世界』と名前についていますが、実際には国別の構成比率に偏りがあり、特に米国市場の影響を大きく受けるファンドでもあります。
一方で、米国株だけではなく日本株や新興国、通貨の分散が効いている点は大きな特徴です。
この記事では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)について、国別・地域別の構成比率、為替分散の考え方、さらにオルカンに含まれる日本企業の内訳まで、初心者向けにわかりやすく整理します。
『オルカンの中身』をきちんと理解したうえで、安心して長期投資を続けたい方は、ぜひ参考にしてください。
出典:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS(イーマクシス)
オルカンの国別・地域別の構成比率
ここからは2025年7月25日の最新目論見書をもとに、オルカンの中身を見てみます。
地域別・国別の構成比率は以下の画像のとおりです。

この比率を初めて見る方は、まず次のポイントだけ押さえておきましょう。
- オルカンの約3分の2は米国株
- オルカンの約10%が新興国(そのうち半分が中国とインド)
- 日本株は国別比率では2位で、5%程度
なお、過去には新興国の中にロシアも含まれていましたが、ウクライナ侵攻を受けて2022年3月に指数から除外されています。
こうした定期的な見直しとメンテナンスが行われている点も、オルカンの安心材料といえるでしょう。
構成割合が大きい順に、国・地域別の比率を一覧にすると以下のとおりです。
| 国・地域 | 構成比率 |
|---|---|
| アメリカ | 64.5% |
| 日本 | 4.9% |
| イギリス | 3.4% |
| 中国 | 3.2% |
| カナダ | 2.8% |
| フランス | 2.6% |
| インド | 1.9% |
| 台湾 | 1.7% |
| その他 | 14.9% |
オルカンの為替分散(通貨別構成)
次に、オルカンを通貨分散の視点で見てみましょう。
通貨別の構成比率は、以下の画像のとおりです。

通貨の比率を見ると、米ドルが約64.8%、日本円が約4.9%となっており、これは先ほど見た国別構成比率とほぼ連動しています。
オルカンは投資先の株式をその国の通貨建てで保有するため、国別の構成比率=通貨の構成比率と考えて差し支えありません。
米国株のみで構成されるS&P500と比べると、オルカンは複数の通貨に分散されており、為替リスクを緩和できる点は、オルカンの大きな強みと言えるでしょう。
代表的な組入銘柄
オルカンは全世界約2,500銘柄に分散投資されていますが、実際は一部の大型企業がかなりの比率を占めています。
ここではオルカンにおける組入比率が高い代表的な銘柄を見ていきましょう。

オルカンの投資先のうち上位10社とその比率です。
1位のエヌビディアは4.8%ですので、たとえばオルカンを100万円分買うと、エヌビディア株を48,000円分保有している計算になります。
比率を足し算してみると、上位3社(エヌビディア・アップル・マイクロソフト)だけで12.7%、さらに上位10社では24.3%を占めています。
オルカンは全世界2,500銘柄に分散投資されているとはいえ、これらの大企業の株価の影響を大きく受けます。
オルカンに含まれる日本企業の内訳|日本株5%の中身は?
オルカンの日本株は主に「MSCIジャパン・インデックス」採用企業に投資されています。この中にはどんな日本企業が含まれるのか、興味がある人も多いでしょうか。
オルカンの5%を占める日本株の中で、構成比率が高い順にまとめます。
| 構成比率2%以上 | トヨタ自動車、三菱UFJ、日立、リクルート、キーエンス、ファストリ、ソフトバンク、NTT |
| 1.5%~2.0%未満 | 伊藤忠、東京海上、信越化学、KDDI、三菱商事、東京エレク、中外製薬、任天堂 |
| 1.0%~1.5%未満 | 三井物産、みずほ、第一三共、JT、三菱重工、ホンダ、HOYA、デンソー、アドバンテスト |
| 0.8%~1.0%未満 | セブン&アイ、キヤノン、武田薬品、オリラン、富士通、MS&AD、三菱電機、日本郵政 |
これ以外にも150銘柄程度に幅広く投資されています。一番大きいトヨタでおよそ6%、次いで三菱UFJが3.5%、日立が2.5%の比率です。
身近な日本企業にもしっかりと分散投資されていますね。
2025年のオルカン基準価額の推移
2025年の、オルカンの基準価額の推移です。

2024年末に27,686円だった基準価額は、2025年12月30日には33,365円になりました。1年間でおよそ20%上昇したことになります。
最も大きな下落は3月末から4月9日までの期間です。
一時的に22,305円まで下がり、2週間ほどで15.9%下落しています。
この期間だけ見れば、100万円投資している人にとってはおよそ16万円のマイナス、1,000万円であれば160万円のマイナスだったということになります。
参考に、同じ期間の他の人気投資信託では、S&P500は16.8%、FANG+は19.2%の下落となっています。
この中では比較的、オルカンの下落は緩やかでした。
10%~30%程度の下落はこれから何度も起こりますし、避けることはできないので、心の準備はしっかりとしておきましょう。
まとめ:引き続き安定のオルカン
今回はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、通称オルカンの中身を詳しく見ていきました。
『全世界』とはいえ米国株が3分の2を占める点は理解しておく必要がありますが、地域でも通貨でも全世界に分散投資されているオルカンはやはり安心感があります。
日本株も5%程度ではありますが組み込まれていて、トヨタや三菱UFJなど身近な大企業の成長もしっかりと反映されます。
2025年は、人気を二分するS&P500に対してオルカンの実績が上回り、今後さらなる成長が期待されます。
知識は不要のインデックス投資とはいえ、各国にどのように分散されているのか、日本株はどんなものが含まれるのか、掘り下げて理解したうえで長期投資を続けていきましょう!
【重要事項】 当記事は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクや、市場の変動、為替レートの変動等により損失が生じる可能性があります。また、過去の運用成績は将来の運用成績を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において、十分な情報に基づいて行ってください。




