- FANG+(ファングプラス)は原則固定銘柄と入れ替え銘柄で構成される
- 2018年1月に設定され、2022年12月には銘柄の選定基準を大きく変更
- 四半期ごとにリバランスがあり、固定銘柄6社以外は入れ替えの可能性も
- 入れ替え頻度は年1回程度
- 設定来の約8年間で、銘柄入れ替えは過去5回実施(履歴の一覧表あり)
iFreeNEXT FANG+インデックス(ファングプラス)は、米国の主要ハイテク・成長株10社に集中投資するインデックスファンドです。
構成銘柄の一部は原則固定ですが、銘柄選定基準に則って入れ替えが行われることもあり、運用状況や市場環境に応じて銘柄構成が変化します。
さらにその銘柄選定基準自体も、2022年の12月に大きな変更がありました。
本記事では、設定された2018年1月から、直近2026年1月までの銘柄入れ替え履歴を一覧でまとめ、どの銘柄が長期で残り、どの銘柄が入れ替えられてきたかを確認できます。
FANG+(ファングプラス)の運用特性や値動きを理解する上で参考になる内容になっています。
引用元:大和アセットマネジメント株式会社 iFreeNEXT FANG+インデックス
FANG+の定期リバランスと銘柄入れ替え

FANG+は3の倍数月(3月・6月・9月・12月)ごとに定期リバランスが行われ、各銘柄の比率を均等に戻す調整が実施されます。
このリバランスでは、値上がりして比率が増えた銘柄を売るとともに、相対的に比率が下がった銘柄は買い増すことで、全体の構成比率を10社均等に戻します。
また、原則固定銘柄を除く4銘柄については、不定期ですが入れ替えが行われる可能性があります。
✅原則固定銘柄の6社
| 社名(英語) | 日本語表記・補足 |
|---|---|
| Meta(旧Facebook) | メタ |
| Amazon | アマゾン |
| Netflix | ネットフリックス |
| グーグル | |
| Apple | アップル |
| Microsoft | マイクロソフト |
「原則固定」ですので基本的に入れ替えはありませんが、上場廃止や倒産などのケースでは、例外的に変更されることがあると考えられます。
銘柄入れ替えについては、他の4社が対象になります。
FANG+の銘柄入れ替え履歴一覧
FANG+は、2018年1月に設定された株価指数で、当初から10銘柄で構成されています。
その後、定期リバランスや銘柄入れ替えを経て、構成銘柄は段階的に変化してきました。
まずは、設定当初から現在までの10銘柄の構成推移を一覧で確認してみましょう。

※Facebookは2021年に社名を「Meta」に変更しています
次に、実際に銘柄入れ替えが行われた時期と内容を、時系列でまとめた一覧表です。

これまでに、FANG+では合計5回の銘柄入れ替えが実施されています。
なかでも2022年12月の入れ替えは、その後の銘柄構成に大きな影響を与えました。
ポイントは、設定当初は原則固定銘柄であるはずのMicrosoftが含まれていない点と、現在は米国企業のみで構成されているFANG+に、中国企業が含まれていた点です。
これらの背景には、2022年12月に行われた「指数算出方法の変更」があります。
✅今後の新規採用・除外銘柄の予想については別記事で詳しく解説します
FANG+の銘柄ルール変更|2022年12月に何が変わったのか
FANG+では、2022年12月の銘柄入れ替え時に指数算出ルールの変更が行われました。
この変更により、現在のFANG+は設定当初とは銘柄選定の考え方が大きく異なっています。
以下は、公式サイトで公表されている変更後の指数算出ルールです。

出典:大和アセットマネジメント株式会社 2022/12/12 指数算出⽅法変更のお知らせ
米国企業のみが対象に
FANG+は「米国で法人登録され、米国をリスク所在国とする企業」のみを投資対象とする指数になりました。
この変更によって、設定当初に含まれていたアリババやバイドゥといった中国企業は指数から除外されています。
背景として考えられるのは、以下の点です。
- 米中対立や規制強化による政治リスクと、米国上場中国企業の上場廃止リスク
- 会計基準や情報開示の違いによる透明性の問題
FANG+は、指数としての安定性や継続性も求められるため「成長性が高く、かつ制度面での不確実性が比較的低い米国企業に限定する」という方向に舵を切ったと考えられます。
このルール変更により、現在のFANG+は純粋に『米国の大型成長テック株指数』としての性格を強めたと言えるでしょう。
原則固定銘柄(FAANMG)について
この変更以降、「FAANMG」と呼ばれる6社が原則固定銘柄として組み入れられています。
・Facebook(Meta)
・Amazon
・Apple
・Netflix
・Microsoft
・Google
共通している特徴は次の通りです。
・米国を代表する巨大テクノロジー企業であること
・時価総額・流動性ともに非常に大きく、指数の安定性を損ないにくいこと
・FANG+が対象とする「一般消費財・サービス」「テクノロジー」「メディア・コミュニケーション」の中核を担う企業であること
特にMicrosoftは、設定当初には構成銘柄に含まれていませんでしたが、2022年12月のルール変更により、原則固定銘柄として新たに位置づけられました。
これにより現在のFANG+は「中核6社+成長枠4社」という構造になっています。
FANG+の残り4銘柄はどう決まる?入れ替え基準と選定ルール
原則固定銘柄は6社ですが、エヌビディアはこの「固定6社」には含まれていないにもかかわらず、FANG+に採用され続けています。
なぜ、可変枠であるはずの4銘柄の中で、エヌビディアは入れ替え対象にならなかったのでしょうか。
FANG+における「残り4銘柄」の選定基準と、入れ替えが起こる仕組みを整理します。
4つの指標を使ったランキング方式
原則固定銘柄(FAANMG)以外の4銘柄は、数値によるランキング方式で選定されます。
具体的には、以下4つの指標をもとにスコア化し、総合順位の上位4社が構成銘柄として採用されます。
・時価総額(35%)
→ 企業規模の大きさ。市場での存在感を重視
・1日平均売買高(35%)
→ 株式の流動性。取引が活発な銘柄を評価
・直近12か月の株価売上高倍率(15%)
→ 成長期待を含んだ株価評価の指標
・直近12か月の売上高成長率(15%)
→ 実際の事業成長スピード
上位10位以内なら入れ替え対象にならない仕組み
FAANMG以外の4銘柄については、仮に入れ替えタイミングで順位が4位より低いとしても、ランキング上位10位以内に入っていれば、入れ替えは行われません。
10位以内であれば入れ替えないのは、一時的な下落などで頻繁に入れ替えが発生し、コスト効率が悪くなることも避けるためと考えられます。
エヌビディアは原則固定銘柄ではありませんが、これらの指標で長年高順位を維持してきたため、結果として入れ替え対象にならなかったと考えられます。
頻繁な入れ替えを防ぐこの仕組みは一見効率的ですが、既存銘柄がランキング10位以内にとどまっている場合、新たに急成長した銘柄があっても、すぐに指数に取り込めない欠点もあります。
まとめ|現在のFANG+の歴史はまだ3年
FANG+の銘柄入れ替えの履歴を整理してみると、FANG+はその途中で性格が大きく変化してきた指数であることが分かります。
2018年1月の設定から約8年の運用実績がありますが、2022年12月に指数算出ルールが変更され、銘柄選定の考え方や対象範囲が大きく見直されました。
現在の「FAANMGを中核としたFANG+」という形での実績は、実質的にはまだ3年あまりと言えます。
最近のFANG+は、過去の好調期と比べて足踏みする局面も見られますが、それを単純に「勢いがなくなった」と判断するのではなく、
- どのようなルールで銘柄が選ばれているのか
- どのタイミングで、なぜ構成が変わってきたのか
といった背景を理解した上で評価することが重要です。
FANG+は短期的な流行を追う指数ではなく、ルールに基づき選別された米国大型成長株を、時間をかけて取り込んでいく設計になっています。
この記事が、現在の値動きだけに惑わされず、FANG+という指数の歴史と特性を踏まえたうえで、冷静に投資判断を行うための材料になれば幸いです。
【重要事項】 当記事は、各投資信託に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクや、市場の変動、為替レートの変動等により損失が生じる可能性があります。また、過去の運用成績は将来の運用成績を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において、十分な情報に基づいて行ってください。



