楽天SCHDはいつまでに購入すれば分配金がもらえる?注意点と受取額の目安も解説

資産運用・投資
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2024年9月に登場した『楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)』、通称「楽天SCHD」は、米国の人気ETF「SCHD」に日本から投資できる注目の投資信託です。

登場から半年あまりで純資産総額は1,000億円を突破し、2025年5月には2回目の分配金を迎えます。話題の高配当投資信託なので、気になっている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、FP2級・証券外務員の資格を持つ筆者が以下のポイントを中心に解説します。

  • 分配金をもらうにはいつまでに購入すればよいか
  • 分配金の目安はいくらか
  • 購入時の注意点(受取型の選択)

参考:楽天証券

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楽天SCHDとは:投資対象と基本情報

楽天SCHDは、これまで日本から投資ができなかったシュワブ・米国配当株式ETFに投資可能な投資信託で、このシュワブ・米国配当株式ETFのことを「SCHD」といいます。

楽天SCHDの、値上がりや配当見込み、構成銘柄については、シュワブ・米国配当株式ETFに準ずることになります。

5月23日から手数料が引下げされ、さらに名称も『楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)』に変更されます。
(SBI証券のSCHDに対抗して、年率0.192%⇒0.1238%へ引き下げ)

楽天SCHDの分配月

楽天SCHDの分配金は年4回、2月・5月・8月・11月の25日に行われる決算に応じて支払われます。
(25日が土日の場合は、その後の最初の平日が決算日になります)

分配金の有無や金額は毎回異なりますが、各月の決算日までに購入して保有していることが条件となります。

年4回の分配金は確約されているわけではない点と、分配金として払い出された分は基準価額が減少する点には注意が必要です。

分配金が出ると基準価額はどうなる?

楽天SCHDの分配金は、ファンドが保有する資産を一部取り崩して支払われます。そのため分配金が出るとその分だけ基準価額が下がる仕組みです。

たとえば、決算日の基準価額が10,500円(1万口あたり)の場合、
分配金が100円(1万口あたり)支払われると、基準価額は10,400円程度まで下がります。

これは資産が減っているというよりは、一部が現金として払い出されたと見ることができます。

一方で、たとえば「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のような分配金を出さないファンドは、資産を内部で再投資し続けるため、複利効果により長期的な資産成長が見込めるというメリットがあります。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)については、こちらの記事で詳しく解説しています。

いつまでに購入すれば分配金がもらえるか

楽天SCHDの分配金を受け取るためには、2月・5月・8月・11月の決算日(25日)に保有していることが条件です。そのため分配金を受け取るためには決算日の前営業日に約定しておく必要があります。

2025年5月の場合は25日が日曜日なので、決算日は5月26日(月)となります。

5月22日(木)の15:30までに注文することで5月23日(金)に約定し、5月26日(月)に保有している状態となり、分配金の対象となります。

曜日の影響で月によって購入期限が変わることに注意が必要ですが、今後も2月・5月・8月・11月の20日中に注文すれば分配金の対象と考えて問題ありません。

注意点:受取型の選択

ここで最大の注意点ですが、分配金が欲しい場合は、購入時には必ず「受取型」を選択してください。「再投資型」を選択してしまうと、分配金は受け取ることはできずに再投資されてしまいます。

その際、もしNISA口座であれば投資枠も消化してしまいますのでメリットがありません。

楽天証券の選択画面の一例です。このような画面で「受取型」を選択すればOKです。

現在のところ楽天証券では、NISA口座においては「再投資型」か「受取型」の変更が後からできません。(2025年夏に改善予定だそうです)

NISA口座に限らずこの分配金コースはくれぐれも気を付けて選択しましょう。

楽天SCHDの分配金はいくら?

では年4回のうちの1回ごとの分配金はいくらでしょうか。

あくまで実績なので以降がどうなるかは決算日までわかりませんが、2025年2月25日の分配金は税引き前で1万口あたり85円でした。

基準価額が10,000円であれば年間利回りではおよそ3.4%です。さらに税引き後の受取額は、NISA口座であれば9割、特定口座であれば8割程度になります。

決算日に保有している口数もしくは金額で計算してみてください。

端数は省いてざっくり試算すると、100万円分(100万口)を特定口座で保有の場合、税引き前8,500円×0.8で6,800円の分配金を受け取ることができます。

分配金の払い出し後に元本割れしている部分は課税されませんので、含み益がない場合はもう少し多めの受取額になります。

これは実際は利益が出ていないため、『元本払戻金』となり非課税です。

ちなみに受取日は決算日から5営業日目です。翌週にすぐ貰えるのは嬉しいですね。

【2025年5月27日追記】5月の分配金は1万口あたり70円という結果でした。

まとめ:楽天SCHDはあり?

楽天SCHDの分配金タイミングや金額についての解説は以上です。

最終的な資産の増加を最大化したいのであれば、分配金のない投資信託というのが一つの結論ではあります。

定番ですがeMAXIS SlimのS&P500やオルカンです。

それでも分配金がある投資信託には、値下がりに強い点、売却して取り崩す必要がない点、なにより不労所得を現金で得られる点に十分な魅力があります。

この前提で、分配金を受け取りたい場合、楽天SCHDは十分有力な選択肢といえるでしょう。

【関連記事】基準価額や注文日と約定日についての解説はこちら

【重要事項】 当記事は、楽天SCHDの分配金に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクや、市場の変動、為替レートの変動等により損失が生じる可能性があります。また、過去の分配金実績は将来の分配金を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において、十分な情報に基づいて行ってください。

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