2025年8月1日、新NISAで人気の投資信託『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』が半年ぶりに最高値を更新しました。
オルカンと並んで人気のこの投資信託を、新NISAで積立設定をしている人も多いと思います。
今回は2024年1月から積立設定をして放置してきた筆者の実績を公開しながら、これまでの基準価額の推移を振り返ります。
これから新NISAでインデックス投資を始める方や、すでに積立中の方、ぜひ参考にしてください。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が最高値更新!
人気の投資信託『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の2025年7月31日時点の基準価額は34,608円で、8月1日に公式に最高値更新が確認されました。
2025年1月24日以来、約半年ぶりの最高値更新となります。
2025年1月24日の基準価額:34,638円
2025年7月31日の基準価額:34,806円
S&P500の指数(株価)自体は、7月に入って最高値の更新が続いていました。
しかし基準価額は円建てで計算されるため、円高の影響(為替によるマイナス)を含めると、最高値に届いていませんでした。
最近の株高と円安により、円建ての基準価額でもとうとう最高値を更新したわけです。
これにより、保有している人は全員利益が出ているということになり非常に良いニュースです。
【運用状況】筆者の積立投資枠
筆者は2024年1月から、新NISAの積立投資枠で『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』を積み立て中です。
積立の条件は以下のとおりです:
・証券会社:楽天証券
・投資信託:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・積立金額と注文日:毎月1日に5万円、8日に5万円
(合計10万円)
2025年8月1日時点の実績:

・累計投資額:1,900,000円
・評価額:2,215,503円
・評価損益:+315,503円(+16.60%)
自動積立の注文日によって微妙な差はありますが、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』を毎月積立している人はおよそ16%の含み益になっているはずです。
【参考】評価額と元本の推移グラフ
以下は、積立開始からの元本(累計投資額)と評価額の推移を示したグラフです。

グラフを見ると、2025年4月に評価額が元本を下回り、一時的に含み損になっていた様子が見て取れます。
2024年は右肩上がりの上昇が続いていたため、「コロナショックのようなことがない限りマイナスにはならないだろう」と正直どこかで油断していました。それだけに、実際に含み損になったときは少し驚きました。
とはいえ、その後はあっという間に基準価額が回復しプラス圏に復帰しています。やはり「下落局面でも淡々と積立を続ける」ことの大切さを再認識させられる結果となりました。
これまでの基準価額の推移
新NISAがスタートした2024年1月から、2025年7月末までの『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の基準価額の推移をまとめました。
上下に変動がありながらも、着実に値を戻しつつ最高値更新に至った様子がわかります。
日付 | 状況 | 基準価額(円) |
---|---|---|
2024年1月4日 | 2024年・年初 | 24,154 |
2024年7月11日 | 直近高値 | 32,813 |
2024年8月6日 | 直近安値 | 27,091 |
2025年1月6日 | 2025年・年初 | 33,928 |
2025年1月24日 | 直近高値 | 34,638 |
2025年4月9日 | 直近安値 | 26,296 |
2025年7月31日 | 最高値更新🌸 | 34,608 |
直近の高値と安値の間で見ると、基準価額は約26,000円台から34,600円台の間で変動しており、±15%ほどのレンジで上下動している状況といえます。
このような値動き(ボラティリティ)は株式インデックス投資においてはよくあることで、一時的な下落があってもいずれは回復します。
今回の最高値更新は「積立設定&放置」を続けることの重要性を改めて示すものと言えるでしょう。
下落幅について
2024年1月からの期間で、2回大きな下落がありました。今後の暴落に備えて下落幅を振り返りましょう。
期間 | 高値 | 安値 | 下落率 |
---|---|---|---|
2024年7月11日 → 2024年8月6日 | 32,813円 | 27,091円 | ▲17.5% |
2025年1月24日 → 2025年4月9日 | 34,638円 | 26,296円 | ▲24.1% |
特に2025年4月には、トランプ大統領の関税政策に起因する米国市場の下落が影響しました。報道やSNSでも悲観的なムードが広がり、一時的に売却を検討した方もいたかもしれません。
しかしそうした局面でも売らずに「積立設定&放置」を続けていれば、回復相場の恩恵を受けることができたのです。むしろ結果的には、下落期間は安く積み立てすることができて平均取得価額が下がっています。
このように短期的な値動きに惑わされずに投資を続けることが、インデックス投資には重要です。
暴落時の心構え
長年に渡って右肩上がりの米国市場であっても、株価は上がる時もあれば下がる時もあります。
大切なのは暴落時に慌てて売らず、積立設定を続けて「放置」することです。これが積立投資の強みであり資産形成のコツでもあります。
こういった暴落も含めて、S&P500やオルカンのパフォーマンスなのです。
詳しくは以下の関連記事をご覧ください。
✅暴落に負けないマインド|インデックス投資初心者の心構えとは
今から始めても遅くない?
新NISAでインデックス投資を始めたい、あるいは余っているNISA枠を埋めたいと思いながらも、「今は最高値を更新しているから買いにくい」「もう遅いのでは?」と感じている人も多いでしょう。
基準価額が高いタイミングで買うのをためらってしまう気持ちはよくわかります。
しかし長期投資の視点で見れば、最高値更新はむしろ自然なことです。株価は基本的に時間とともに成長していき、2024年から現在の推移で振り返ったように、高値は次々と更新されていきます。
2024年1月の24,154円も、当時は「こんな高値圏で新NISAがスタートか」と思ったものですが、今となっては安値ですよね。
今から始めても全く遅くはありません。まだであればすぐに積立投資をスタートしましょう。
まとめ|インデックス投資の強みは「知識不要×再現性」
今回公開した実績の最大のポイントは、特別なことは一切していないということです。
『+16.60%』という結果をどう感じるかは人それぞれですが、人気の高い投資信託を積立設定し、あとはただ売らずに放置していただけです。
特別な投資信託を見つけたり、知識を基に売買したわけではありません。誰がやっても、何の知識もなくても、含み益の割合は同じ結果になります。
インデックス投資のメリットは、知識不要で再現性が高く、そして長期で高いリターンが期待できるという点にあります。唯一のルールは「途中で売らないこと」ですね。
そんな安心感こそが、インデックス投資の本質といえます。