FANG+はオワコン?下落と低迷の理由を過去の実績で検証

資産運用・投資
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✅この記事の結論
  • FANG+は特定セクターから10社集中のため、リスクリターンともに大きい
  • 直近1年では「オワコン」に見えるが、成績は【8年で8倍、3年で3.5倍】
  • パフォーマンス低迷の背景は、銘柄入れ替えの「噛み合わなさ」
  • 保有を続けるか売るべきかは、低迷の原因を理解した上で判断

FANG+(ファングプラス)指数に連動するiFreeNEXT FANG+インデックスは、米国の主要テクノロジー企業を中心とした、10社に集中投資する株式投資信託です。

過去には、S&P500やオルカンを大きく上回るパフォーマンスを記録し、高い成長性を期待する投資先として注目を集めてきました。

一方で、直近の値動きだけを見ると以前ほどの勢いが感じられず、「オワコン」「危ない」「なぜ下がるのか?」といった不安の声も増えています。

本記事では、含み益が減ったり、最近買って含み損だったりで不安な人に向けて、FANG+が下落している理由を深堀りします。
公式データをもとに、FANG+のパフォーマンスを確認しましょう。

🔎FANG+の過去の銘柄入れ替えと選定基準についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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FANG+の値動きが大きいのは想定された特性

結論から言うと、FANG+を「オワコン」と判断するのは適切とは言えません。

もともと10社に集中投資する上に特定セクターに偏っており、値動きが大きくなること自体が想定された商品です。
好調な時期には指数を大きく上回る一方で、市場環境によっては伸び悩む局面があるのも、性質上自然と言えます。

S&P500やオルカンのように数百〜数千銘柄へ分散された指数と比べると、FANG+は構成銘柄が少ない分、個々の銘柄の成長や入れ替えの影響を強く受ける点が特徴です。
インデックス投資というより、個別株に近い値動きをする指数と捉えた方が実態に近いでしょう。

こうした特徴を良く理解せず、「FANG+は常に市場で一番伸びる」「S&P500やオルカンよりも勝てる」といったイメージだけで購入していた場合、現在の値動きは想定外だったと感じるかもしれません。

その場合はあらためてFANG+という商品を理解してから、保有を続けるか、あるいは自分には合わないと判断して売却するかを検討するのも選択肢です。

FANG+はなぜオワコンと言われるのか|期間別の実績

ここでは運用会社の公式サイトに掲載されているデータから、FANG+の期間別の実績を整理し、「なぜ低迷して見えるのか」を確認します。

iFreeNEXT FANG+インデックスの年間騰落率

基準価額データをもとに、FANG+の年間騰落率を年ごとに算出し、一覧で整理しました。

✅iFreeNEXT FANG+ 年間騰落率
設定日である2018年1月末から、毎年1月末の円建て基準価額で算定します。

年月基準価額(1月末)1年間騰落率
2018年1月末10,000
~2019年1月末9,408-5.9%
~2020年1月末12,941+37.6%
~2021年1月末23,894+84.6%
~2022年1月末25,707+7.6%
~2023年1月末23,098-10.1%
~2024年1月末46,520+101.4%
~2025年1月末70,885+52.4%
~2026年1月末80,230+13.2%

iFreeNEXT FANG+インデックス公式サイトで公開されている時系列データ(日次CSVデータ)をもとに、期間ごとの騰落率を算出したものです。

年ごとの年間騰落率を見てみると、マイナスの年から+100%を超える年まで、値動きの幅が非常に大きく、安定して右肩上がりではないことがわかります。

特に直近の成績は、過去2年(2023年2月~2025年1月末)と比べると伸びは鈍化していて、この点が「FANG+はオワコンでは?」と言われる一因になっています。

これは、S&P500やオルカン(全世界株式)のように数百〜数千銘柄に分散された指数とは異なり、FANG+がわずか10社に集中投資する指数であることが大きな要因です。

さらに、構成銘柄は主にテクノロジー関連に偏っておりセクター分散も限定的で、値動きはインデックス投資というより個別株に近い性質を持っています。

その結果、好調な年は爆発的に伸びる一方で、市場環境や銘柄の不調が重なると、年間でマイナスになることもあります。

構成銘柄別の年間騰落率

続いて、FANG+を構成する各銘柄ごとの値動きを確認します。
各時点における直近1年間の値動きを、ドル建てで示したものです。

FANG+構成銘柄の1年騰落率

銘柄2023年1月2024年1月2025年1月2025年12月
Facebook▲52.4%+161.9%+77.3%+13.1%
Amazon▲17.0%+50.5%+53.1%+5.2%
Netflix▲17.2%+59.4%+73.2%+5.2%
Google▲26.9%+41.7%+46.2%+66.0%
Apple▲17.0%+28.5%+28.6%+9.1%
Microsoft▲19.6%+61.9%+5.2%+15.6%
エヌビディア▲20.1%+215.1%+95.2%+38.9%
AMD▲34.2%
テスラ▲44.5%+8.1%
スノーフレーク▲43.3%+25.1%
ブロードコム+106.3%+90.0%+50.6%
クラウドストライク+36.1%+37.0%
サービスナウ+33.1%
パランティア+135.0%

※注釈
・過去の公式月次レポートをもとに作成しています。
・空欄はその時点での指数未採用銘柄です。
・黄色マーカー部分は新規採用された銘柄で、銘柄自体の1年間騰落率を示していますが、FANG+指数への影響は採用後の期間に限られます

全銘柄が下落するような全滅の年もあった一方で、成長局面では「大きく伸びる銘柄」と「足を引っ張る銘柄」にメリハリが見られます。

10社集中投資である結果として、1〜2銘柄の好不調がFANG+全体の成績を大きく左右する仕組みになっています。

期間ごとの騰落率から見るFANG+の特徴

2023年1月までの1年間は、金融引き締め・金利上昇の影響で米国市場全体が低迷しました。FANG+構成銘柄も例外ではなく、全銘柄がマイナスとなる1年でした。
金利上昇で円安ドル高も進んだため、円建て基準価額の下落は多少緩和されています。

次の1年間は一転して驚異的な上昇となり、特にエヌビディアの株価は3倍以上になっています。
円建て基準価額も+101.4%と2倍超えを達成し、FANG+の爆発力が際立ちました。
その後2025年1月までの期間は多少減速はしたものの、高成長を維持しています。

問題はここから、直近2025年12月までの期間は円建て基準価額+13.2%と急ブレーキがかかっています。主要銘柄も多くが10%前後の騰落率となりました。
パランティアは+135.0%ですが、この時点で採用1ヶ月未満のため、FANG+への影響はほぼありません。

分散と安定で人気のオルカンを年間実績で下回ったことで、SNSでも不安の声があがるようになりFANG+の信頼感が揺らいでいます。

入れ替え銘柄の直近1年間騰落率

前述のとおり、2025年12月時点で新たに採用されたパランティアの1年間騰落率+135.0%はほぼFANG+採用前の成績です。

では、パランティアの入れ替え銘柄はどうだったのかというと、このタイミングで指数から除外されたのがサービスナウです。
サービスナウは前年に採用された銘柄ですが、直近1年間の騰落率はマイナスで、足を引っ張ったままFANG+から除外される結果になりました。

【2025年12月の銘柄入れ替え】
  • 新規採用直後:パランティア +135.0%
  • 除外直前:サービスナウ ▲22.6%

FANG+の直近1年間のパフォーマンスが振るわなかった背景には、このサービスナウ1銘柄による押し下げがありました。

結果論ではありますが、サービスナウとパランティアの入れ替えが早いタイミングで行われていれば、この1銘柄の差でFANG+全体の実績も大きく変わっています。

この「除外銘柄による指数の押し下げ」は、実はその前の入れ替え時にも発生していました。

【2024年9月の銘柄入れ替え】
  • 新規採用直後:クラウドストライク +67.6%
  • 新規採用直後:サービスナウ +60.0%
  • 除外直前:テスラ ▲17.0%
  • 除外直前:スノーフレーク ▲27.2%

除外された2銘柄はいずれも、直近1年間でマイナス成長となっています。
当時は他の構成銘柄が好調だったため目立ちませんでしたが、この時点から入れ替えタイミングを懸念に感じていた人もいたかもしれません。

入れ替えルールと「採用の遅れ」

FANG+は、ファンドマネージャーの判断や話題性などで銘柄が選ばれる指数ではありません。
一定のルールに基づき、定期的に構成銘柄の見直し(リバランス)が行われています。

この仕組みは指数としての客観性を保つ一方で、市場環境や銘柄の値動きと噛み合わない局面では、FANG+全体のパフォーマンスに大きく影響することがあります。

実際にパランティアは2024年12月時点で、FANG+の採用指標スコアにおいて、既に構成銘柄であったサービスナウやクラウドストライクを上回っていました。

しかし入れ替え自体がしばらく発生せず、実際に採用されたのはランクインから1年後の2025年12月でした。

✅定期リバランス時点の指標スコアランキング

FANG+指標スコアランキング

この入れ替え待ちの1年間は、サービスナウが▲22.6%パランティアは+135.0%となってしまい、入れ替えタイミングが噛み合わなかった期間だったと言えます。

🔎入れ替えが発生しなかった理由についてはFANG+の新規採用・除外銘柄の候補予想の記事にて、『トップ10維持ルールの注意点』の章で詳しく説明しています。

低迷の要因は一時的な「噛み合わなさ」

現在のFANG+の低迷は「結果論」で見れば、サービスナウとパランティアの入れ替えが裏目に出た形です。
ただし、これは逆の結果になっていた可能性も十分にあります。

・サービスナウがその後持ち直していれば、「入れ替えず粘った判断が正解だった」 と評価されていたかもしれません

・パランティアを早期に採用していた場合でも、その後に株価が下落していれば「なぜ採用したのか」 と批判されていた可能性もあります

これは結局、個別銘柄を買うか買わないかという判断と本質的には同じで、あらかじめ正解が分かるものではありません。
だからこそ決められたルールに基づき、規則的に銘柄の入れ替えが行われています。

FANG+低迷の原因の一つは、指数の仕組み上避けられない「当たり外れ」や、入れ替えタイミングが相場と「噛み合わなかった結果」と言えるでしょう。

なおFANG+は均等加重の指数であるため、株価が下落した銘柄ほど、定期リバランスで買い増される仕組みになっています。
サービスナウのケースは、買い増しながら株価が下がり最終的に除外という「ナンピン構造」の弱点が顕著になりました。

もし除外前にサービスナウの株価が回復していれば、その恩恵も相対的に大きくなっていたはずです。

まとめ|FANG+の低迷は想定内

FANG+は、米国の成長企業10社に集中投資することで高いリターンを狙う一方、値動きが大きくなりやすいという特徴を持つ指数です。

最近の低迷は、ビッグテック全体の減速に加え、銘柄入れ替えの「当たり外れ」が重なってしまった結果と言えます。
ただし、これは異常な現象ではなくそもそものFANG+の特性です。

インデックス投資に「ずっと正解」であり続ける指数はなく、一時的な好不調の波やタイミングの当たり外れは必ずあります。

それを理解した上で、今後も噛み合わない可能性や、 FANG+の銘柄選定基準自体に将来性を感じられないのであれば、 他の投資信託へ乗り換える判断も十分に合理的です。

重要なのは、 FANG+の特性を十分に理解した上で、自分のリスク許容度に合った選択をすることです。

【重要事項】 当記事は、各投資信託に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクや、市場の変動、為替レートの変動等により損失が生じる可能性があります。また、過去の運用成績は将来の運用成績を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において、十分な情報に基づいて行ってください。

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