【2025年6月】FANG+とは?特徴・構成銘柄・運用成績を解説

資産運用・投資
記事内に広告が含まれています。


FANG+(ファングプラス)は、米国のハイテク成長株に絞って投資できる注目の指数です。

特に「iFreeNEXT FANG+インデックス」は新NISAでも人気を集めており、リターンの高さが話題となっています。

しかし一方で「FANG+は値動きが激しい?」「集中投資は危険?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、2025年6月最新の月次レポートをもとに、FANG+の特徴や構成銘柄、他のインデックスファンドとの違いを初心者にもわかりやすく解説します。

スポンサーリンク

FANG+とは?|ハイテク成長株に集中投資

FANG+(ファングプラス)は、米国の代表的なテクノロジー企業や成長企業10社に投資するインデックス(株価指数)です。

名前の由来は、Facebook(現Meta)、Amazon、Netflix、Google(Alphabet)の頭文字「FANG」に、AppleやMicrosoftなどその他の企業をプラスすることからFANG+となっています。

「FANG」の4社以外の銘柄は、入れ替えが実施されることもあります。

FANG+の特徴

一般的な株価指数と違い、FANG+は大手IT・ハイテク企業だけに絞っているため、幅広い業種に分散する「S&P500」などと比べると、構成銘柄数は少なく集中投資の側面があります。

その分、企業の成長性が高く、リターンも大きくなりやすいですが、値動きの波も激しいのが特徴です。

少数精鋭の構成銘柄
構成銘柄はたった10社だけ。大企業に絞り集中投資するため、分散効果は限定的です。

均等ウェイトで投資
一般的な時価総額加重型とは異なり、全銘柄にほぼ同じ割合で投資するため、特定の企業に偏りすぎない点が特徴です。

成長分野に特化
AIやクラウド、デジタルトランスフォーメーションなど、成長が期待されるテクノロジー分野の企業が中心です。

FANG+の構成銘柄(2025年最新版)

FANG+は次の10社で構成されています。

銘柄名(英語)銘柄名(日本語)業種名
NETFLIX INCネットフリックスコミュニケーション・サービス
CROWDSTRIKE HOLDINGS INC – Aクラウドストライク情報技術
SERVICENOW INCサービスナウ情報技術
MICROSOFT CORPマイクロソフト情報技術
APPLE INCアップル情報技術
BROADCOM INCブロードコム情報技術
ALPHABET INC-CL Aアルファベットコミュニケーション・サービス
AMAZON.COM INCアマゾン・ドット・コム一般消費財・サービス
META PLATFORMS INC CLASS Aメタ・プラットフォームズコミュニケーション・サービス
NVIDIA CORPエヌビディア情報技術

業種としては情報技術が6社、コミュニケーション・サービスが3社、一般消費財・サービスが1社と、主にIT・通信セクターに集中しています。

この集中投資は、成長性の高さやイノベーションを取り込む強みがある反面、テクノロジー業界全体の景気変動や規制リスクに影響を受けやすいという欠点もあります。

銘柄ごとの割合は均等に投資しますので、リバランス時には各社10%のウェイトになり、その後の値動きで比率が変化していきます。

iFreeNEXT FANG+の実績|他ファンドとの違い

iFreeNEXT FANG+インデックスは、FANG+指数に連動する代表的なインデックスファンドです。

その月次レポートから、最近の運用成績を見ていきましょう。

構成銘柄ごとの騰落率

iFreeNEXT FANG+インデックスの各構成銘柄は、2025年5月末時点で以下のような騰落率となっています。

構成銘柄1カ月騰落率3カ月騰落率1年騰落率
アップル▲5.4%▲16.8%5.0%
アマゾン・ドット・コム11.2%▲3.4%16.2%
メタ17.9%▲3.0%39.2%
アルファベット(グーグル)8.1%1.0%0.0%
ネットフリックス6.7%23.1%88.2%
エヌビディア24.1%8.2%23.3%
マイクロソフト16.7%16.2%11.7%
ブロードコム25.8%21.7%84.4%
クラウドストライク9.9%21.0%50.3%
サービスナウ5.9%8.7%53.9%
単純平均12.1%7.7%37.2%

✅引用元:iFreeNEXT FANG+ 月次レポート

このようにFANG+10銘柄のここ1年間のドル建て騰落率では、値動きの激しさが際立っています。

1ヶ月騰落率の単純平均で12.1%と、4月の下落に対する反発で好調でした。その中ではアップルが唯一マイナスと、足を引っ張っています。

1年トータルでは大きな差となり、ネットフリックス(+88.2%)とブロードコム(+84.4%)が大きな上昇です。グーグルは横ばい(0.0%)で、アップル(+5.0%)やマイクロソフト(+11.7%)もやや控えめです。

また、この10社の中では時価総額の小さい銘柄ほど上昇が目立っていますので、時価総額加重型ではなく、均等に投資されるという特徴も上昇に貢献しています。

S&P500・オルカンとの比較(円建て)

ここでは為替も含めた円建て基準価額の推移を、新NISAで人気のインデックスファンド「S&P500」「オルカン」の運用成績と比較します。

比較対象とする「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は米国主要500社に分散投資できる王道ファンド、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は全世界を対象にした広域分散型のファンドです。

それぞれ2025年5月末を起点とした基準価額の騰落率です。

ファンド名1ヶ月騰落率3ヶ月騰落率1年騰落率
iFreeNEXT FANG+インデックス12.4%4.5%21.5%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)7.4%▲2.8%4.8%
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)7.1%▲0.5%5.1%

✅引用元:
iFreeNEXT FANG+月次レポート
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 月次レポート
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 月次レポート

1ヶ月の騰落率では、FANG+は4月の下落が大きかった反動で、12.4%という大きな上昇となりました。

3ヶ月で見ると、マイナスだったS&P500・オルカンに対して、FANG+はプラス成長で踏みとどまっています。

1年間ではFANG+が21.5%上昇と、他のインデックスファンドに4倍以上の差をつけて断トツです。成長株の勢いをしっかり捉えた魅力的なファンドといえます。

まとめ|FANG+は高成長!”値動きの幅”には注意

FANG+インデックスは、直近の月次レポートでも他の主要インデックスを大きく上回るリターンを示しており、その成長力の高さが注目されています。

しかし、構成銘柄はわずか10社で、テクノロジー分野に偏っているため、景気後退や個別企業のニュースに左右されやすく、値動きの幅が大きいのが特徴です。まさに「ハイリスク・ハイリターン型」の投資対象といえるでしょう。

S&P500や全世界株(オルカン)のような広く分散されたファンドは、比較的安定した値動きをする一方で、FANG+は値動きの幅が大きいため、投資比率には慎重さが求められます。

おすすめの活用法は、FANG+に集中投資するのではなく、S&P500やオルカンと組み合わせてリスクを分散しつつ成長性を取り入れる運用スタイルです。ポートフォリオの一部にFANG+を加えることで、安定と成長のバランスを取ることができます。

過去の成績だけで判断するのではなく、自分のリスク許容度をよく見極めて、無理のない範囲でFANG+を活用していきましょう。

あわせて読みたい関連記事: 
2025年1月〜4月|S&P500・オルカン・FANG+の運用実績比較と円高影響まとめ
S&P500投資信託|基準価額はいつ決まる?注文と約定タイミング

【重要事項】 当記事は、各投資信託に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクや、市場の変動、為替レートの変動等により損失が生じる可能性があります。また、過去の運用成績は将来の運用成績を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において、十分な情報に基づいて行ってください。

タイトルとURLをコピーしました