S&P500トップ10 vs FANG+:構成銘柄、手数料、比率の違いを徹底比較

資産運用・投資
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この記事の結論
  • S&P10とFANG+は7社が共通|異なるのは3社だけ
  • 構成比率は「S&P10は時価総額比」、「FANG+は10社均等」
  • どちらも超大型株10社だけに投資するため、分散効果は弱い
  • 低コスト重視ならS&P10、成長性・パフォーマンス重視ならFANG+

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)に代表されるS&P500指数に連動するインデックスファンドは、投資信託の中でも大人気です。

そんなS&P500を構成する500社のうち、トップ10社にだけ投資をする投資信託がTracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)です。(以降はS&P10と省略します)

とても魅力的な投資信託ですが、ここでに気になるのは、iFreeNEXT FANG+インデックス(以降はFANG+と省略します)と何が違う?という点です。

本記事ではFP2級、証券外務員一種の資格を持つ筆者が、2025年6月の最新銘柄入れ替えを反映した内容で、2つの投資信託をわかりやすく比較していきます。

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S&P10とFANG+の主な違いは4つ

S&P10とFANG+の違いは、主に以下の4点です。

  1. 組み入れ銘柄
  2. 銘柄の入れ替えルール
  3. 構成比率の考え方
  4. 運用コスト(信託報酬)

順番に見ていきましょう。

組み入れ銘柄の違い

まずは、2025年6月の入れ替え後の構成銘柄です。

銘柄S&P10FANG+
エヌビディア
アマゾン
マイクロソフト
アップル
メタ
グーグル
ブロードコム
バークシャー・ハサウェイ
テスラ
JPモルガン
サービスナウ
クラウドストライク
ネットフリックス

◆最新の銘柄入れ替え(2025年6月時点)
S&P10:イーライリリーを除外し、テスラを採用し、イーライリリーを除外
FANG+:2024年9月にクラウドストライクとサービスナウを新規採用し、テスラとスノーフレークを除外

以下の7社は両ファンド共通です。

エヌビディア / マイクロソフト / アップル / アマゾン / メタ / グーグル / ブロードコム

銘柄としては残りの3社だけが、それぞれのファンドの個性になっています。

銘柄の入れ替えルールの違い

次は入れ替えルールの違いです。

S&P10の場合

  • 毎年6月に定期見直し
  • S&P500構成銘柄の中から「時価総額トップ10社」を選定
  • 時価総額の変動に応じて機械的に入れ替え

【過去の入れ替え例】

  • 2024年6月
     追加:ブロードコム / イーライリリー / JPモルガン
     除外:テスラ / ユナイテッドヘルス / ジョンソン&ジョンソン
  • 2025年6月
     テスラ復活
     イーライリリー除外

FANG+の場合

  • 「FANG」4社(Meta, Amazon, Netflix, Google)は原則固定
  • 残り6社は指数運営会社の判断で不定期に入れ替え

過去の主な入れ替え

  • 2021年12月:マイクロソフト追加 / ツイッター除外
  • 2022年12月:AMD・スノーフレーク追加 / アリババ・バイドゥ除外
  • 2023年9月:ブロードコム追加 / AMD除外
  • 2024年9月:クラウドストライク・サービスナウ追加 / テスラ・スノーフレーク除外

S&P10は「ルールに沿って」入れ替えする一方、FANG+は「裁量的」な入れ替えと言えます。

構成比率の違い

S&P10とFANG+は、どちらも「米国の主要10社に集中投資するファンド」ですが、構成比率の考え方には明確な違いがあります。

FANG+は10銘柄をすべて同じ比率で組み入れる「均等配分型」です。株価の値動きによって比率が崩れていくため、年4回の定期リバランスによって再び均等に戻される仕組みになっています。そのため、どの銘柄が上がっても下がっても、ポートフォリオ全体への影響はほぼ同程度になるように設計されています。

一方のS&P10は、各銘柄の時価総額に応じて比率が決まる「時価総額加重型」です。つまり、時価総額が大きい企業ほど比率が高く、小さい企業ほど低くなります。

現在は特に、マイクロソフト・エヌビディア・アップルといった超巨大企業の比率が高く、上位3社だけでポートフォリオの半分以上を占めることもあります。このため、S&P10はFANG+よりも「超大型株への集中度が高いファンド」と言えるでしょう。

FANG+が「10社をフラットに分散する仕組み」だとすれば、S&P10は「大企業をより強く反映する仕組み」と表現できます。
この構造の違いが、パフォーマンスの差や値動きの性格にも影響を与えています。

運用手数料の違い

次にコスト面の違いです。

S&P10の信託報酬は年間で約0.1%と、インデックス投信の中でもかなり低水準です。一方でFANG+の信託報酬は約0.7%と、S&P10の約7倍にあたります。

たとえば100万円分をそれぞれのファンドで運用した場合、
S&P10は年間およそ1,000円、
FANG+は年間およそ7,000円、というコスト差が発生します。

短期ではそれほど気にならなくても、長期で積み立てれば積み立てるほど、この差はじわじわと運用成果に影響してきます。
特に長期投資を前提とする場合は、信託報酬の違いは軽視できません。

まとめ:S&P10とFANG+の違い

S&P10とFANG+は、どちらも米国の超大型企業に集中投資するファンドで、構成銘柄の大半が共通しています。ただし、設計思想にははっきりとした違いがあります。

S&P10は、時価総額の大きい銘柄ほど比率が高くなる構造になっており、結果として一部の大企業により多く投資する形になります。その代わり信託報酬が非常に低く、コスト面では大きなメリットがあります。

一方でFANG+は、10銘柄を均等配分することで銘柄ごとの影響をフラットにし、テクノロジー・成長株への集中投資をより純粋な形で実現しています。その反面、信託報酬はやや高めです。

すでにS&P500などのインデックスファンドをメインに積み立てている方は、どちらを組み合わせる場合でもハイテク株への集中度が想像以上に高くなる点には注意したいところです。

「低コストで王道の大型株投資を続けたい人」にはS&P10が、
「成長力に期待し、過去の実績を重視したい人」にはFANG+が向いていると言えるでしょう。

【重要事項】 当記事は、各投資信託に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクや、市場の変動、為替レートの変動等により損失が生じる可能性があります。また、過去の運用成績は将来の運用成績を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において、十分な情報に基づいて行ってください。

参考:Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)|日興アセットマネジメント (nikkoam.com)iFreeNEXT FANG+インデックス / 大和アセットマネジメント株式会社 (daiwa-am.co.jp)

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