円安はいつまで続く?円安ドル高の原因やメリットデメリットを解説。

自己啓発

2024年4月29日、ドル円レートは一時的に160円を超えました。この水準は34年ぶりとのことです。

円安の流れは2022年から始まっていて、2年ほどで1ドルの金額が115円から160円に値上がりしたわけですから、とんでもない円安ドル高ですね。

ではこの円安がいつまで、いくらまで続くのでしょうか。

今回は円安ドル高の原因やメリット、デメリットを解説します。

円安ドル高の原因

円安ドル高の原因は細かく言えば色々ありますが、1番の原因は日米の金利の差です。

現在米国は金利が高く、日本は金利が低い状態です。金利が高い方が通貨の価値が高まりますので、金利が高いドルの価値が高まっているわけですね。

米国はインフレを抑制するために金利を上げているので、まだしばらくは下げることができません。

日本は逆にインフレと経済成長を促すため金利を抑えていて、大きく上げることができない状況です。

為替介入で一時的に円安を抑えることができても、根本的に金利差が解消されない限り、現在の水準が改善されることはないでしょう。

円安の影響

次に円安によってどんな影響があるか知っておきましょう。

実はデメリットだけではなく、次のようなメリットもあります。

円安のメリット

メリットは日本の経済成長に繋がることです。

実際は輸出企業にとってメリットであり、輸入企業にとってはデメリットですが、日本経済全体で見たときには円安の方が業績が良くなり株価も上がります。

トヨタ、任天堂、JTなど海外売上の比率が高い企業に特に好影響を与えることになります。

さらに海外からの観光客が増えて、観光地や百貨店の売上にも追い風となります。

株式投資をしていないと直接的なメリットを感じない人も多いかもしれませんが、日本経済が成長することで賃上げが波及しているなどの恩恵があります。

円安のデメリット

デメリットは2つあり、1つは輸入商品の値上げです。

円安によって食品や雑貨など様々な商品が値上がりしています。電気代やガス代も原料は海外から輸入しているので、円安が続くとさらに値上がりし、もし円高になれば値下げされます。

ここ数年のiPhoneなどアップル商品の値上がりも、円安によるものですね。

もう1つのデメリットは海外旅行割高になることです。

3年前は115円で1ドルに交換できていたものが、160円払わないといけなくなりました。これだけで1.4倍程度、海外旅行が値上がりしたようなものですね・・・

今後の見通し

どちらかというと庶民にとってはデメリットが大きい円安ですが、今後どうなっていくのでしょうか。

原因である日米の金利差が縮まることで正常化に向かいますので、そのためには米国が金利を下げて、日本が金利を上げるのを待つようになります。

米国の金利は、年8回行われるFOMCの会合で決まり、次回は6月中旬です。

米国はインフレを抑制するために高い金利で据え置いている状況ですが、これを下げることになれば大きく円高に進むでしょう。

日本の金利は日銀の会合で決めていて、FOMCと同じく年8回実施されています。FOMCと同じ時期に行われることが多く、次回はFOMCの直後に予定されています。

最近マイナス金利の解除がニュースになりましたが、マイナスをゼロにしているのでこれも利上げではあります。

今後、金利ゼロから利上げするタイミングで円高に振れることになります。

まとめ:円安はこれからどうなる

まとめです。

FOMCや日銀会合の結果で、日米の金利差さえ縮まれば円安ドル高が解消されていくことは間違いありませんが、実現するのはそう簡単ではありません。

米国は「インフレを抑えきれず利下げできない」、日本は「経済成長のブレーキや一般人への影響を懸念して利上げできない」状況だからです。

どちらもあと何ヶ月かは現状維持が予想され、その間に今のペースで円安ドル高が進行すると、170円180円もあり得るのではと言われています。

最初に述べたとおり、はっきりしたことは誰にもわかりません。(断言しているような人がいたら投資詐欺なので気を付けてください)

それでも、こうした円安の基礎知識だけは押さえておきましょう!

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